2023年12月28日に、(株)九鬼紋七商会執行役員・(株)伝七ステーション代表取締役CEO・伝七邸プロジェクトエグゼクティブプロデューサーの松浦有楽氏と三重GPNの事務局メンバーとで、東洋紡楠リノベーションセンター構想と三重GPNとの連携について意見交換会を行いました。
(株)九鬼紋七商会・(株)伝七ステーションは、日本最大の紡績会社であった東洋紡績の創始者であり、紡績王と呼ばれた第十世伊藤伝七の別邸として1896年に四日市市に移設された「伝七邸」を本拠に、持続可能な地域創生のための次世代人材育成、企業のSDGsへの取り組みのコンテンツ作成と紹介、文化の継承などを主に行なっています。伝七邸は、約600坪の敷地に2階建て木造建築と日本庭園を擁し、玄関棟と切妻造りのさつき棟は、国の登録有形文化財(建造物)となっています。
伝七邸プロジェクトは、東洋紡楠工場の用地のリノベーションを通じて、国際会議場(MICE)の開設、宿泊施設の完備に伴う観光客の誘致、東洋紡の歴史を伝える記念館、国際次世代人材育成ESD-SDGsセンター創設などを行い、三重県から世界へアピールできる総合文化施設の構築・運営の壮大な企画の実現に向けて動いています。東洋紡楠工場は、四日市市楠地区に東亜紡織楠工場と共に立地している東洋紡績株式会社の毛糸工場で、四日市市内の東洋紡績三重工場と統合して東洋紡三重楠工場となり、1934年1月に東洋毛織工業として創立され、1935年10月に近代羊毛工場として操業を開始して1942年4月に東洋紡績株式会社の楠毛糸工場となった産業文化遺産であります。
当東洋紡楠工場リノベーションプロジェクトは、南海トラフによる巨大地震から地域住民の命を守るための避難タワーを構築し、地域住民の安全安心な生活をサポートする機能を担う計画も立てています。また、全ての施設へのエネルギーは、中部電力との連携による再生可能エネルギーにて賄い、21世紀をリードする持続可能な社会創生・カーボンユートラル社会(脱炭素社会)のトップランナーとして世界へアピールすることを目指しています。
三重GPNは、企業・行政・消費者を含む社会全体のグリーン購入を通じて、環境負荷を低減し、持続可能な社会の実現に貢献できることから、(株)九鬼紋七商会・(株)伝七ステーションが行なっている伝七邸プロジェクトによる東洋紡楠工場リノベーションプロジェクトとの緊密な連携よって、三重県の持続可能な社会創生への貢献が期待できる大変有意義な意見交換会となりました。