2023年10月18日に三重大学で開催された、JICAとICETT、三重大学北勢サテライト「SDGs研究会」との協働事業の「世界の若手行政官と三重大学生とのSDGsワークショップ」において「三重GPN」が共同開催しました。主なテーマは「海洋プラスチックゴミに対する廃棄物対策(Waste Management for Marine Plastic Waste)」で、エジプト・ブラジル・ジャマイカからの研修生3名と朴 恵淑「三重GPN」代表幹事(会長)と事務局メンバー4名を含む8名が参加しました。

第1部では、朴 恵淑「三重GPN」代表幹事(会長)による英語での基調講演が行われました。テーマは「プラスチック資源の循環型社会創生へのアカデミアの貢献(Contribution of the Academia to the Plastic Resource Recycling Society)」で、三重県の2030年の資源循環型社会創生の戦略、1960〜70年代の四日市公害の教訓から学ぶ「四日市学」、誰一人取り残さないためのSDGs、循環型・脱炭素社会創生のためのアカデミアの貢献の4つの柱による基調講演が行われました。特に、50年前の四日市公害は、過去の環境問題ではなく、世界の新興国や途上国において現在起きている深刻な環境問題であり、さらに、地球温暖化に伴う異常気象によって、経済危機やエネルギー危機など、甚大な被害を受ける地域であることから、「エネルギー環境教育」は、三重県だけでなく、世界諸国との国際環境協力によって、生活環境改善及び次世代人材育成の有効なツールとしてさらなる発展的展開が大いに期待できると語りました。

第2部では、ワールドカフェ形式のワークショップが行われ、SDGs目標12「つくる責任つかう責任(Responsible Consumption and Production)」、目標13「気候変動に具体的な対策を(Climate Action)」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう(Partnerships for the Goals)」について集中的な討論、発表、まとめを行いました。特に、日本は、一人当たりのプラスチックの廃棄量が世界2位を占めることから、循環型社会及び脱炭素社会創生において、意識改革を行うための環境教育・エネルギー教育が必要不可欠でありことが強調されました。エジプト・ブラジル・ジャマイカの各国における廃棄物対策や脱炭素社会創生に向けた環境政策及び環境エネルギー教育に関する意見交換ができ、今後、インターネットなどを駆使し、国際交流を継続的に行うことが話されました。英語でのワールドカフェ形式のワークショップに対する懸念がありましたが、互いの言いたいことに対する理解が深まることで、言葉の壁を乗り越えた積極的なコミュニケーションができたことで、国際交流を行う際の大きな自信に繋がる貴重な体験となりました。

「世界の若手行政官とのSDGsワークショップ」は、JICAとICETTの関係者から高く評価され、2024年度においても継続して行うことが決まりました。