2023年9月18日にイオンモール鈴鹿で開催された「FM三重SDGsトーク;みんなでエジカール」に、朴 恵淑「三重GPN」代表幹事(会長)と「三重GPN」事務局の安部大樹さんと小西 凌さんが「若者と創る持続可能な循環型・脱炭素社会三重創生」をテーマとする生放送に出演し、気候危機とエネルギー危機に取り組む若者の活動として、「三重大学ESD-SDGsクラブ」の研究成果を生かした、企業と行政への脱炭素社会創生のための政策立案などを行うアドボカシー活動および、「三重GPN」の事務局を若者が担っていることなどを紹介し、会場からの参加者やFM三重のリスナーから高い評価を得ることができました。
FM三重は、2030年の持続可能な開発目標(SDGs)の達成及び2050年の脱炭素(カーボンニュートラル)社会三重創生のために、三重県の産官学民との緊密な連携を図るプラットフォームとして「みんなでエジカル SDGsアクト」の活動を行なっています。
朴 恵淑「三重GPN」代表幹事(会長)は、国連気候変動枠組条約締約国会議(UNFCCC COP)に長年参加している経験を踏まえ、三重県と世界との動向から、グローバルとローカルを繋げる「グローカル的アプローチ」について紹介しました。2015年9月の国連持続可能な開発目標(SDGs)の採択から、3ヶ月後の2015年12月にフランス・パリで開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において「パリ協定(Paris Agreement)」が採択され、全世界のすべての国が地球温暖化対策に関わらなければならない国際約束ができたことを述べました。また、2016年5月に「伊勢志摩サミット」が開催された経緯から、三重県は、世界とのグローカル連携のトップランナーとしての役割が期待されていることを言及した。続いて、2021年11月の国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)での「グラスゴー気候合意;Glasgow Climate Pact))」、2022年11月の国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)での「シャルムエルシェイク実施計画(Sharm el Sheikh Implementation; Loss and Damage)」、2023年11月の国連気候変動枠組条約第28回締約国(COP28)での「UAE 合意文書(The UAE Consensus)」において、気候危機によるエネルギー危機の顕在化が懸念されるのと共に、損失と被害(Loss and Damage)に代表される、地球温暖化による緩和と適応の両輪での対策、化石燃料からの脱却が再認識されたことについて言及し、次世代の人材育成が最も求められる時代となっていることを強調しました。
安部大樹「三重GPN」事務局メンバーは、バイオマス研究を通じて、再生可能エネルギーの依存度が低い三重県を含む日本のエネルギー政策の転換において、バイオマスによる再生可能エネルギーへの転換を通じた、21世紀型エネルギー政策に関する研究成果や課題について語りました。
小西 凌「三重GPN」メンバーは、社会教育学研究を通じて、次世代を担う若者への環境・SDGs・脱炭素(カーボンユートラル)社会創生のための人材育成教育をどう行うべきかについて、小中学校、高校、大学での教育コンテンツにおける新たな時代の要請を見据えた、分野横断的教育改革が必要不可欠であることを話しました。
三重県、日本を含む世界は、気候変動(Climate Change)の時代を超えて、気候危機(Climate Crisis)及びエネルギー危機(Energy Crisis)時代となっていることへの認識を高め、気候危機の緩和(Mitigation)及び適応(Adaptation)の両輪のアプローチが必要不可欠であることから、2030年の国連持続可能な開発目標 (SDGs)の達成及び2050年の脱炭素(カーボンニュートラル;CN)社会の形成のために、三重県、日本を含む世界の全ての地域は、バックキャステイング(Back-Casting)による、野心的な温室効果ガス削減目標を掲げ、実効力のある対策を講じることが必要不可欠であることから、「三重GPN」の役割として、時代の要請に答えられる三重県のプラットフォームとしての役割が大変重要となります。